“It’s the economy, stupid!”

須賀公平さん 早稲田大学政治経済学部政治学科新4年(インタビュー当時)

今回お話を伺うのは、企業分析パート9.0期生の須賀公平さんです。須賀さんはアメリカでのビジネススクールでの1年間の交換留学でコーポレートファイナンスに興味を持ち、もっと学びたいという思いから門戸を叩いたそうです。

(留学先の教室。実際に1年間で1万ドル実際に運用する授業があったそう)

政治と経済

——須賀さんは政治学科なんですね!どうして政治学科に入ったんですか?

ずっと政治が好きだったからです笑 僕は高校生までずっと新聞記者になりたいと思っていました。家族が日経新聞と朝日新聞と西日本新聞の3紙を定期購読していたので、小さいころから朝起きて新聞を読むのを楽しみにしていました。小学生のときはJリーグの記事を読むのが好きだったんですが、中学に入って、だんだん社会面、経済面、政治面と徐々に裾野を広げていった記憶があります。高校に入ると、エコノミクス甲子園という金融・経済に関するクイズ大会にのめりこみ、さらに興味を持つようになりました。そのころには、自分なりに日本経済に課題意識を持つようになって、当事者として政治で社会に変化をもたらしたい!と思うようになりました。

(高校1年生のときと2年生のときにエコノミクス甲子園出場した)

——ずっと政治に興味を持たれていたんですね。

そうですね。大学も議員秘書になりたいと思っていたので政治学科に入り、国会議員のもとでインターンができるサークルに入りました。某都知事や、某元首相とご飯をご一緒したりと政治オタクの少年からすればそれはそれは素晴らしい時間でした。

ちょうど、このときのことを最近振り返る機会があったのですが、今思えば、政治をこれほど面白いと感じていたのは「社会の一端を掴んだ」気分になれる点にあったと思います。毎朝新聞を開いてワクワクしていたのも、変化があまりにも早すぎる社会の中で、いち早く世界を知ることができることに面白さを感じていたのだと思います。

——なるほど。そうなると株式市場も、「社会の一端を掴むことができる」という理由で惹かれているのでしょうか?

そうですね。もっというとマーケットはそれを定量的に表しているといえます。日々刻々と変化する株価はまさに様々な投資家の世の中に対する見方の変化を示しています。例えば、今テスラの時価総額は70兆円弱とトヨタの2.5倍以上高くなっていますが、これはESGへの熱量の変化を表しているのではないでしょうか。このように株式投資を始めると、否が応でも社会の動きを知ることになります。

——瀧本ゼミでのメガトレンドを追った発表はなにかありますか?

前回の発表では不妊治療というメガトレンドと、不妊治療で非常に重要な排卵誘発剤に関する発表をしました。調べるにつけ、不妊治療の高額化問題の深刻さに驚きました。不妊問題の助成額引き上げは菅首相の目玉政策だと何となく知っていても、たくさんの不妊に悩む人のツイートを見るとやはり見方が変わります。このように、1つの社会問題をまた違った視点から見ることができるので、いい勉強の機会が与えられていると感じます。

*メガトレンド:世界の在り方を形作るほどの力を持った経済のマクロな動きのこと。 社会の大きな課題を突き付ける巨大な潮流と定義される。

——ちなみに、なぜ政策分析パートではなく、企業分析パートを選んだのでしょうか?

かっこよく言うと政治にはなく、株式投資にあるものに気づいたからです。そしてこれは僕が政治の世界ではなく、金融業界で就職活動をした理由にもつながっています。それは「先見の明が報われる」、瀧本先生の言葉を借りれば「将来多数派になる少数派が勝つ」ということです。

——どういうことですか?

衆議院議員の任期は平均2.5年です。派遣社員よりも短い任期の中で長期の視点をもった政策を提言するのは難しく、どうしても短期的な視点に偏った政策が出てしまいがちです。これは必ずしも政治家に責任があるのではなく、あくまでもそうした力学を生んでしまう選挙制度に問題があるのですが、これにより本来投資すべき若い世代よりも、母数が大きく投票率も高い高齢者に焦点が当てられた政策が生まれてしまっています。この「将来の多数派になる少数派」は政治というゲームでは勝てないのだと、インターンをする中で思いました。言い換えるならば、どんなに未来を据えた政策を打ちたいと考えていても、キャリアにおける自身の効用を最大化するためには足元の選挙対策をやらなければならないというジレンマに駆られるのではないか?と学生の思考の範囲内ではあるものの考えたわけです。

——でも一方で株主市場は先見の明は報われる、と。

そういうことです。株式市場ではそうした論理は一切通じません。ROEが低く、株主価値を毀損し続けているとひとたび判断されれば、株主は「売り」で応じることができます。また、将来多数派になる少数派は買ってさえすればきちんとリターンとして恩恵を受けられるのです。先見の明こそが株式市場で勝つうえでは求められています。

ここではうまく簡潔に説明できましたが、大学1年生の冬にそのインターンをやめ、ビジネススクールでの留学を志したのは、しっかりと言語化はできていなくてもなんとなくこの違いに気づいたからでした。

*ちなみに記事のタイトルにもある”It’s the economy, stupid!(経済が大事なんだよ、バカ野郎)”とは1992年の、ビル・クリントンとジョージ・H・W・ブッシュによるアメリカ合衆国大統領選挙の最中にビル・クリントンが用いた選挙スローガン。冷戦の終結や湾岸戦争における勝利といった輝かしい外交、つまり「政治」の功績を掲げる当時のブッシュ政権に対して、 クリントンは 「経済」を最優先する姿勢を示すことで対抗した。

——それだったら政治家になって、選挙制度を変えるというキャリアもあったと思うのですがどうして金融を選んだのでしょうか?

それは単純で、その能力がないからです(笑)。田中角栄を思い浮かべれば分かると思うのですが政治家には人を魅きつける「人たらし」力が求められると思います。が、残念ながら自分には皆無です。

一方で、それよりも地道にリサーチをして、投資を通じてインパクトを与える事の方が自分に適していると思って、金融、瀧本ゼミ、さらにいえば就職先を選びました。そういう意味で、社会を変えたい陰キャにはぴったりなのかもしれません(笑)

ちなみに瀧本ゼミが陰キャで溢れているとは言っていません。ええ。

ゼミでの学び

——他にゼミでの学びで生きていると感じるものは何かありますか。

「忖度」のないディスカッションです。ほとんどのディスカッションはなにかしらの忖度に紐づいていると思います。事実、大学のゼミでも、他のサークルでもディスカッションをする機会はありますが、私情がいっさい交わらないディスカッションをした機会というのは瀧本ゼミを除いて数え切れるほどしかしてません。他方、この瀧本ゼミでは発表がひとたび始まるとどんなに仲良くても容赦しません。Fireがかかった最後の発表でも、忖度することなくいつも通り厳しい質問をぶつけているのを目にしたときには本当に驚きました。

——かなり怖いですね。(笑)

他方ですごく面倒見がいいのも事実です。瀧本ゼミにはメンター制度や上級生が下級生に教える文化があるのですが、分からないことはなんでも教えてくれる非常に良い文化があると思います。

——なるほど。では最後に新入生に一言お願いします!

なんだかまじめで面白くないインタビューになってしまいましたが、伝えたかったことは瀧本ゼミで学べることは単なる株式投資の手法ではないということです。

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